働くということ

8月末、真夏日の日差しを避けながら、都内にあるT大学を訪ねました。

エントランスに一歩入ると、涼しい!生き返る・・・!

しばし汗をぬぐっていると、2枚のパネルが目に入りました。

オックスフォード大学の副学長が、同校を来たことを説明するパネルでした。

「ほほ~、今上天皇皇后両陛下の通われた大学ですね~。」と、個人的には何のかかわりもありませんが、勝手に親近感を持ちつつ、パネルを見ていました。

 

 

すると、ピンクのユニフォームを着用された妙齢のご婦人が、にこにこしながら話しかけてこられました。

「私、見ちゃったのよ!直接!背が高くて、かっこよかったのよー!見とれちゃったわー!」

右手に清掃用の布を持ち、私の隣でイギリスから来られた副学長のことを熱く話してくださいました。どうやら、ご一行は、エントランスのあるこの1階でいろいろ説明を受けられたようで、その様子を「清掃」という仕事の傍ら見ておられたとのことでした。

ひとしきりナイスガイのお話を伺った後で、私が一番気になっていたことを口にしました。

「イギリスの頭のいいナイスガイに至近距離で出会えるなんて、それはご自身が健康で、しかもこちらで働くことをされていたからこそですよね!私は、そのことの方が、すごいなーと思いました。」

ご婦人は、「そうなのよ!元気が一番ね!それに、私はずっと1階の担当なの。だからいろんな人が来るのを見てるのよー!」と、満面の笑顔で話してくださいました。

小柄で華奢なご婦人との、たった数分の立ち話しでしたが、私の中になんだか力が湧いてきました。ピンクのユニフォームとはじける笑顔が、私の頭の中でぐるぐる回りました。「なんて前向きで、お元気なんだろう!喜びの感じも最高!お元気だから働いておられるのか?働いているからお元気なのか?」と卵が先かニワトリが先か?のような答えの出ない問を浮かべてしまいました。すでに高齢期に移行しつつある私としては、「人と関わり続けることが、元気の秘訣だな!私、ガンバ!」と年齢相応な答えにたどり着きました。

その後も、何度かそのご婦人をお見掛けする機会がありました。その後、話し込むようなことはありませんが、二人だけの「アイコンタクト」で、「今日も元気!」とお互いにエネルギーを交換し合いました。こんな関係をあちこちの持てるように、ご婦人を見習いたいと思った残暑の日々でした。